
お金持ちになって人生を豊かにしたいと思っている人に読んでほしい良書を解説します。
今回は”JUST KEEP BUYING”です。
この本では、シンプルに買い続けること(JUST KEEP BUYING)が、富を増すことができる最適な方法であることを学ぶことができます。
資産形成をしてFIREを目指す人や老後貧乏になりたくない人、労力を掛けずにお金を増やしたい人には特におすすめです。
この記事では、資産形成したい人が具体的に何に投資し、どう行動すればよいか解説します。
ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
お金持ちになるための王道パターン
この本では、お金持ちになる王道パターンは、収入を増やし収益を生み出す資産に投資をすることであると述べています。
資産を持っているかいないかでお金持ちかそうではないかが分かれると教えています。
つまり、資産を持っていればお金持ちになれるということです。
資産は、自分が働いていない間にお金を生み出してくれるものが該当します。
- 不動産
- 株
- 債券
- ビジネス
例えば、自分が持っているマンションを誰かに貸せば、寝ていても家賃収入が入ってきます。
ここで重要なことは、頑張って働いてもほとんどの人はお金持ちになれないという現実を理解しましょう。
資産を持つことが、お金を増やして豊かな人生を送ることができるのです。
資産を持っていない人は、自分が働いている時間しか収入が得られない

当前ですが、資産を持っていない人は自分が働いている時間しか収入が得られません。
一方、資産を持っている人は、自分と資産の二人でお金を増やすことができます。
最初は小さな資産かもしれませんが、時間が経てば経つほど資産を持っていない人とはお金に大きな差が出るでしょう。
若い時は気付かない人が多いと思いますが、身体は消耗品です。
使えば使うほど、また年齢が上がるほど自然と体力や気力など健康が衰えてきます。
すると、お金を稼ぐ能力が低下していくことになります。
近年、年功所序列制度は崩壊し、早期退職やリストラも行われるようになっています。
そのため、自分が働けなくなった場合を想定し、若い時に稼いだお金で資産を買っておくと、想定外の事態にも冷静に対処できますし、生活を維持することもできるでしょう。
お金がない人は貯金を、お金がある人は投資を始める

生きていくにはお金が必要です。
資産があるとお金の不安が解消され、心の安定が得られます。
そのため、まとまったお金がある人は一日でも早く資産を買うのがおすすめです。
しかし、資産には良い資産もあれば良くない資産もあります。
つまり、資産なら何でもいいということはありません。
では何の資産を買えばよいのかというと、この本では株式の購入をおすすめしています。
おすすめは株式投資

どの株を買えばいいのかは後述しますが、資産がある人はなるべく早く株を買って資産に働いてもらうのがベストです。
まとまったお金がないという人は、まずは投資できるだけのお金を用意しなければなりません。
そして生活費を除いて、毎月1万円から株を買うのがよいでしょう。
収入が多い人ほど投資においては有利です。
毎月1万円株を買うのと5万円買うのとでは、資産形成の速度が大きく変わりますからね。
そのため、収入アップにつなげる自分への投資も大事です。
節約よりも収入アップを目指す

どんなに頑張っても節約できる金額には限界があります。
しかし、収入を増やすのは理論上限界はありません。
ではどうやって収入アップを目指せばよいのか。
この本では「知識・スキル・経験」の3つのいずれかを売って副業することをすすめています。
今は知識やスキル、経験を活かせるいろいろな副業があります。
例えば、Youtubeやブログ、クラウドソーシングで開発スキルを高単価で売って仕事をするなどです。
副業に頼らず会社で昇進を目指して収入を上げるのもよいでしょう。
自分の能力や適性によって大きく変わるため、自分がどうしたいのかを考えたうえで行動しましょう。
特にスキルが思いつかない場合は

その場合、時給の高いアルバイトをするのもありですが、最終的にどうしても見つからない場合にしましょう。
理由は、時給の仕事で稼げる金額はそう多くないうえに、時間を拘束されてしまうからです。
それならはじめは稼げなくても動画発信を勉強してコツコツ頑張ったり、低単価からWEBライターをはじめてみるといった方が後々大きなリターンが得られる可能性があるでしょう。
今は簡単に使えて見栄えも良い音声ソフトがあります。
また、AIが自動でイラストを作ってくれますから、動画配信でチャンスを掴むことができるかもしれません。
収入アップを目指さないと株に投資できる金額が限られてしまうため、収入アップは必須です。
ストレスがかかりすぎない範囲で節約する

投資用のお金を確保するには節約して無駄を省き、家計を見直すのも効果的です。
ただし、投資を優先するために過度な節約をすると大きな生活ストレスを抱えてしまうでしょう。
投資で資産を増やすには時間がかかりますから、15年・20年とストレスを抱えながら生活し続けるのは精神的に良くありません。
お金はたくさん得られたとしても、失った時間を取り戻すことはできません。
将来人生を振り返った時に後悔することになっては本末転倒です。
そのため、ストレスをあまり抱えないように、なんとなく続けている趣味や高価なものなど無駄遣いをなくすだけで十分節約できます。
お金はS&P500のインデックスファンドに投資する

S&P500は、アメリカを代表する500社に分散投資できる投資信託です。
このS&P500を購入するとマイクロソフトやApple、エヌビディアといった企業の株を買っているのと同じです。
市場は成長し続けています。
なので、このS&P500を購入すれば市場の成長速度に合わせて資産が増えていくということです。
実際どのくらい成長しているのかというと次の表のとおりです。
引用:my INDEX
一時的に暴落が起きることがありますが、その後の市場は暴落前よりも成長していますよね。
どの年代で切りぬいても20年という期間で考えるとプラスになっていることが確認できます。
数ある資産の中から、このS&P500がおすすめされています。
具体的には何を買えばいいのか

S&P500は正確には指数なので、購入するのはS&P500に連動した投資信託を購入することになります。
S&P500の投資信託はいろいろあるのですが、具体的におすすめなのは次の2つです。
- 三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- SBI-SBI・V・S&P5000インデックス・ファンド
いずれも低コストの優良な投資信託です。
ちなみに、投資信託はコストが安いことが重要な要素の一つです。
理由は、コストが高いと長期的に手払う手数料は比例的に多くなり、その分自分の資産が減るからです。
いずれかの投資信託を購入すれば、アメリカ市場の成長に従って資産を増やすことがができるでしょう。
個別株は買うな


個別株で資産形成したい
と考える人もいるでしょう。
この本では個別株は買うなと書かれています。
理由は簡単で、多くの投資のプロでもインデックスファンドに勝てないからです。
投資のプロが毎日情報を集めて分析し、将来を見通し投資をしてもインデックスファンドに勝てていないのが現実です。
自分の好きな企業や有名な企業の株を買って取引したいと思う気持ちは理解できます。
しかし、資産形成という観点からおすすめはできません。
個別株を売買するには相応の知識が必要です。
簿記であったり決算書を精査したり、経営理念、将来の見通しなどたくさんの知識と時間を必要とします。
その時間は、自分のために使った方が人生を有意義に過ごせるでしょう。
どうしても取引してみたいという人は、小額で趣味として楽しむのが良いでしょう。
投資は一日でも早くはじめるのがベスト

投資を始めようとすると、損したくないという思いから、

今は株高だから、株価が下がってから買うべきではないか
と迷い、なかなか始められないという人も多いでしょう。
結論は、今この瞬間からはじめるのがベストです。
先ほど市場のチャートを確認したように、長期で見ると上がり続けていますよね。
ということは、投資するタイミングが遅くなるほど今以上の高い価格で購入することになり、投資のメリットの一つである複利効果もその間得られなくなります。
ちなみに複利効果とは、運用で得た利益を再投資することで、利益が利益を生み資産が増える仕組みのことです。
買ったあと暴落が来たら

下がるのを待つのは大きな機会損失になるので、暴落は気にせずに買いましょう。

買ったあとに暴落がきたらどうしよう
買った後に暴落がきて大切なお金が減ることに耐えられないと不安になる人もいるでしょう。
損をしなくない、お金が減るのが怖いという気持ちは理解できます。
しかし、優良なインデックスファンドなら15年、20年という期間で見るとたとえ期間中に何度暴落がきても、結局プラスになっているというこが過去の実績から確認できますよね。
良い商品を長く買い続けることで、将来大きな資産を手に入れることができるのですから。
投資できる金額は一括投資する

投資に回せるお金は一括投資するのが最も効率的な方法です。

投資できるお金を全て使って大丈夫かな
と不安になる人もいるでしょう。
大丈夫です。
先ほどお伝えしたように、暴落が来ても市場は成長し、いずれは暴落前よりも成長します。
資金は待機(貯金)させていてもほとんど増えません。
むしろインフレによって実質的にお金(の価値)が減っているということを理解しましょう。
だから、投資できる金額は全て投資した方がよいのです。
もう一つの理由は複利効果の力を大きくするためです。
小さな雪だるまを作って転がしても複利効果も小さくなります。
大きな雪だるまを作って転がした方が複利効果が大きくなります。
そのため、大暴落を恐れずさっさと投資するのが資産形成においては効果的です。
暴落が来たら買おうはただの機会損失

投資をするなら損はしなくないし、買うなら安い時に買いたいと思うでしょう。
もちろん私も同じ気持ちです。
気持ちはわかりますが暴落なんていつ来るかわかりませんし、そもそもそんなに起きません。
そのため、暴落を待っているといつまで経っても買えず、上がっていく相場を指をくわえて眺める日々を過ごすことになるでしょう。
また、仮に暴落がきた時に飛び込めるかというと、はなはだ疑問です。
2024年8月や2025年の4月に大きく下落しました。
この時に実際に買えたのかを考えてみてください。
2025年2月でS&P500がおおよそ単価6,100円です。
2025年4月8日で5,000円くらいです。
さて、2ヶ月で20%下落しました。
待ちに待ったバーゲンセールが来ました。
この時に全額を投資できましたかということです。
もう少し詳しく解説します。
タイミングで投資しようと考えるだけ無駄
なぜ投資信託の場合、一刻も早く買った方がいいのか。
そしてタイミング投資が無駄なのかについて解説します。
S&P500が5,000円という価格はちょうど1年前の2024年4月と同じ価格です。
ちなみに新NISAが始まった2024年1月に全力で投資できた人と、もっと安くなってから(暴落)と様子見した人とで明暗が分かれたのが理解できるでしょう。
2025年4月に20%の下落の時に待ってましたと飛び込んだとしても、結局は2024年1月の単価(おおよそ4,700円)より高いのです。
さらに、1年以上複利効果が得られません。
また、もっと安くなったら買おうと考えている人ほど、その時が来ても買えないでしょう。
今が高いか安いかなんて誰もわかりません。
タイミング投資をしようと考えている人は、上下する相場を眺めていつまで経っても投資できないという状態が出来上がります。
一括投資したあとはドルコスト平均法で積み立てる

一括投資したあとは、ドルコストで定期的に買い続けて資産を成長させていくのがベストです。
貯金して株価が下がったら買い増ししようと考えると、先ほど説明したように機会損失になるだけです。
そもそも機会を伺って買うよりもドルコストで買い続けた方がシミュレーション結果からわかっています。
シミュレーション結果

実際に本の中で投資シミュレーションによる検証結果が提示されています。
- パターンAは毎月1万円を40年間購入する
- パターンBは下がった時に一気に買う
結果は、70%の確率で毎月1万円を40年間購入する方が優れているという結果でした。
結論として、
貯金をしてタイミングのいいところで投資できると考えているなら考え直した方がいい
神でさえドルコスト平均法に勝てないのだから引用:JUST KEEP BUYING より
と締めくくっています。
この本のタイトルである「JUST KEEP BUYING(ただ買い続ける)」もドルコストのことを言っています。
暴落はチャンス

過去のデータからも暴落は定期的に来ることが確認できます。
その時に、毎日大きく減っていくお金を見て恐怖と不安で売ってしまうのはNGです。
それまでの投資が全て無駄になってしまうからです。
インデックス投資は15年、20年という期間でお金を増やしていく投資です。
最終的に上がるのがデータからわかっているのであれば、暴落はただのバーゲンセールです。
暴落時に喜んで追加購入できるかどうかでお金持ちになれるかの岐路となると言っても過言ではないでしょう。
インデックス投資はそういう投資なのです。
最初に腑に落ちるまでしっかり理解しましょう。
信念を持てないのであれば、最初から投資をしない方がお金を減らさずにすみますから、投資以外で資産形成する方法を考えましょう。
不安に耐えた人はお金を増やせる
暴落局面では売りが売りを呼んで基準価格があっという間に下がりますから、買い増しをする絶好のチャンスです。
ですが、暴落がくるとここぞとばかりに、メディアやYoutube、SNSなどで不安を煽ってくるでしょう。
そうした状況に精神的に耐えらず、多くの人がこれ以上減らしたくないと売ってしまうでしょう。
一方、恐怖や不安に耐えた人は将来お金を増やすことができるでしょう。
市場は長期では右肩上がりですが、実態は何度も上下を繰り返しています。
直線グラフのように、ずっと安定的に増えていくわけではありません。
綺麗な右肩上がりをするという思考を持っている人は、暴落時に狼狽売りしてしまう可能性が高いためすぐにでも改めましょう。
投資の神様の名言を覚え精神的な支柱にする
例えば、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットさんの名言を紹介します。

みんながどん欲な時に恐怖心を抱き、みんなが恐怖心を抱いている時にどん欲であれ
株価が順調な時はもっとお金を増やせると大きく買ってもっと資産を増やそうと欲がでるものです。
反対に株価が下がると不安や恐怖から株を売却したくなるものです。
人間の基本的な心理であるため、そう簡単に実践できることではありません。
長く投資を続けるならば感情のコントロールが必要です。
高すぎる時はドルコスト以外に不用意に追加投資しようとせず、安くなった時にこそ買い増しをするのです。
時間が最も貴重な資産

お金を増やすのも生活を豊かにするうえで大事ですが、資産が増えてきたら時間を大切にしましょう。
理由は、本来時間の方が価値があるからです。
例えば、90歳で100億円持っている人から、30歳の人が人生を交換したいと言われたらどうでしょう。
90歳の人は全財産を失うことになっても喜んで交換したいでしょう。
一方30歳の人で100億円もらって90歳になりたいという人はいないでしょう。
このように、お金よりも時間の方がはるかに価値があるのです。
お金は稼ぐことはできますが、時間を増やしたり遡ることはできませんからね。
時間の価値がわかりにくい理由
時間が大切ということは実感がわかず、価値を認識できないという人も多いでしょう。
理由は資産がないからです。
資産がないと、生活のために自分の時間を売らなければなりません。
一方、自分の代わりに株に働いてもらってお金を増やすことができれば、自分のために時間を使うことができます。
嫌な仕事から解放されますし、本当に自分がやりたいこと、趣味や大切な人と過ごすことに時間に使えるようになるでしょう。
時間は有限です。
生活のためにずっと自分の時間を売って働き続けるのではなく、お金に働いてもらう必要があるということです。
まとめ
JUST KEEP BUYINGについて解説しましたが、参考になれば嬉しいです。
豊かな人生を送るためにはお金が必要ですが、お金を増やす方法はたくさんあります。
この本では、データが示す根拠を元にインデックス投資がいかに優れた投資であるかが理解できます。
インデックス投資による長期的な資産形成がベストであることや投資の心構え、時間という貴重な財産を有効に使うことを学ぶことができます。
どんな時も雑音(メディアやSNSなど)に惑わされず、優良なインデックスを淡々と買い続け、お金と時間を手に入れるための一歩を踏み出しましょう。
お金のために時間を切り売りする生活から解放され、豊かな生活が送れるように一緒に頑張っていきましょう。