お金持ちになって人生を豊かにしたいと思っている人に読んでほしい良書を解説します。
セミリタイアを目指し読んだ本の中で、
“もっと若い時にこの本を読んでおけばよかった”
と思った本があります。
その中の一冊が「バビロンの大富豪」です。
この本は100年ほど前に書かれた本でありながら、今なお読み継がれている資産形成に役立つ良書です。
この記事では、お金持ちになりたい人が基本的な考えを知り、最初の一歩を踏み出すことができるように解説しますので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
お金持ちとはどんな人か
はじめにお金持ちとはどんな人だと思いますか?
「収入や預金がたくさんある人のこと」だと思う人が多いのではないでしょうか。
ですが、バビロン1の大金持ちであるアルガドは、
お金をもっている人がお金持ちなのではなく、お金の増やし方を知っている人がお金持ちなのだ
と答えました。
つまり、お金の増やし方を知れば、誰でもお金持ちになれると教えているのです。
お金持ちになるための7つの教え
お金持ちになるためには、次の7つの教えを理解し実行することだと言っています。
それぞれ詳しく解説します。
大富豪の教え① 収入の10分の1を貯金せよ
はじめに、収入の10分の1を貯金することです。
例えば、手取りが20万円の人なら毎月2万円を貯金するということです。
簡単なようで難しいのが貯金。
稼いだお金は全て使ってしまうという人も多いでしょう。
実際に10分の1以上貯金できている人は少数派です。
お金持ちになりたい人は、貯金することから始めましょう。
なぜ貯金するのが難しいのか
貯金するのが難しい理由は、人はお金があればあるだけ使ってしまう傾向があるからです。
これをパーキンソンの法則(第二の法則)といいます。
パーキンソンの法則とは、イギリスの海軍歴史学者であるシリル・ノースコート・パーキンソンが提唱しました。
第二の法則は「支出の額は、収入の額を満たすまで膨張する」というものです。
具体的なケースで説明します。
年収が400万円から500万円にアップしたとします。
すると、理論上は100万円を貯金に回せるはずです。
収入として毎月約8万円増える計算ですが、収入が増えたことでお金と心に余裕ができます。
すると今まで高いからと諦めていた商品を買ったり、趣味や交際などお金がかかっても”まだ大丈夫“と考えてしまうでしょう。
つまり、使えるお金が増えると生活水準をあげてしまい、上がった分を使い果たしてしまうということです。
10分の1を貯金するための具体的な方法
貯金の重要性は理解しているけど、どうすればよいか悩んでる人もいるのではないでしょうか。
そこで、おすすめの方法を2つ紹介します。
財形貯蓄とは給与や賞与から会社が自動的に天引する積み立て制度のことです。
貯金用の口座にはアクセスしないようにしましょう。
ちなみに当時の私は1の方法を実践しました。
ところで、貯金するなら預金金利が高い方が利息が多くもらえてお得です。
普通預金金利の高い銀行についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
大富豪の教え➁ 欲望に優先順位をつけよ
人の欲望は際限が無く、次から次に湧いてきます。
例えば、
- 広く新しい家に住みたい
- 高級車に乗りたい
- ブランドの服やアクセサリーが欲しい
- 豪華な食事がしたい
- いろんなところに旅行に行きたい
といった感じです。
やりたいことを全て叶えようとしたら、いくらお金があっても足りませんよね。
そこでどうするのかというと、収入の10分の9で叶えられないモノは諦めることです。
つまり、手取り20万円の人は、18万円で叶えられないことは諦めるということです。
すると、ここではじめて人はお金と真剣に向き合うようになるでしょう。
お金と向き合うとは?
お金と向き合うとは、自分がこれだけは叶えたいということを真剣に考えることです。
手取りの9割という生活費の中で絶対に叶えたいことは何か、そのために何を諦めてもよいのかを真剣に考えるようになるということです。
自分が満足した生活を送るために、欲望に優先順位をつけることが重要なのです。
例えば、車を運転するのが好きなのでどうしてもマイカーが欲しい。
ならば、家賃を低く抑え、スマホを格安SIMに変えるといったように18万円に収まるように生活費を調整する必要があります。
この本では、
お金を使うときには、それが100%使う価値があるものでなければならない。
使いたいものや叶えたいことを粘土板に全て刻む。
その中から必要なことで90%の中で納まることを残しあとはすべて消す。
どんなに叶えたくても10%には決して手をつけない。
バビロンの大富豪より
と教えています。
私が実践したこと
住まいは妥協したくないため、それ以外を見直しました。
具体的には次のように生活費をスリム化しました。
90%で生活するためにいろいろと見直しをしましたが、満足度は下がらなかったです。
結論として、優先度の低いことは諦めても満足した生活を送れたのです。
習慣化したことで、今でも実践し続けています。
大富豪の教え③ 貯金したお金に働かせよ
貯金したままではお金持ちにはなれません。
次にやることは、お金が溜まったらお金に働かせることです。
つまり、お金を投資に回してお金がお金を生む状態を作り上げることです。
この本では、次にアルガドはこう教えました。
これまでの教えを実行して財布が膨らんできたな。
次に貯めた貴重な財産を働かせ増やす手段を考えることだ。
人間にとって財産とは財布の中に持っている現金ではなく、財布の中に絶えず流れ込みいつも中身を膨らませてくれる金の流れこそが財産なのだ。
財布の中身を膨らませてくれるお金の流れとはどのようなことか解説します。
お金に働かせる方法
お金に働かせる方法には次のようなものがあります。
- 誰かに10万円貸して1ヶ月後に11万円得る。その11万円をまた誰かに貸して1ヶ月後に12万円を得る。
- 株など投資商品を10万円で買って11万円で売却し、その11万円を再投資して12万円得る
このように継続してお金が自動で増えていく仕組みを作ることがお金に働かせるということです。
つまり、不労所得を作るということです。
不労所得の作り方についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
月10万円の不労所得を半永久的に受け取る方法についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
絶対にもうかる方法も成功する方法もない
どのような方法でお金に働かせるにしても、確実に増えるとか失敗しないで済む方法はないということは理解しておきましょう。
実際にこの本でも最初の儲け話に乗り投資した方法は失敗し、貯めたお金を全て失ってしまいました。
投資とは誰でも儲かるような簡単なものではないということです。
相談者が投資に失敗し貯金を全て失い落ち込んでいると、アルガドは今回の投資がなぜ失敗したのか、次にその経験をどう生かせばよいかを教えました。
そして、
お金はまた一から貯めればいい。
と言いました。
安易な儲け話に乗った結果、お金は失ってしまいましたが、代わりに貴重な経験を得ることができました。
そして、もう一度お金を貯めて勇気をもって投資することの大切さを教えています。
投資にはお金が必要であり、お金がなければチャンスを掴むこともできません。
だから毎月10%ずつお金を貯める必要があるということです。
最初の教えはここに繋がってきます。
大富豪の教え④ 危険や天敵からお金を守れ
これまでの教えに従い、10%貯金し続けていると投資用のお金を確保することができるでしょう。
次に投資をするうえで重要なことがあります。
貯まったお金を詐欺や間違った投資などで失わないことの重要性を教えています。
それぞれ詳しく解説します。
自分が理解できないものに投資しないこと
投資をしようとするとつい利益を最大化しようとしたり、一攫千金の儲け話が魅力的に感じることもあるでしょう。
例えば、物価の安い国で作られているとある商品を日本で売って大儲けするために出資したり、ビットコインやFXといった投機に投資することです。
ここで伝えたいことは、出資者になることやビットコインに投資することが悪いという意味ではありません。
自分で勉強してその商品を理解したうえで出資者になるのは悪いことではありません。
仕組みや内容を理解できていないのに、なんとなくビットコインが上がりそうだという感覚で投資するのは危険だということです。
よくわからない場合は必ずその分野に詳しい第三者に相談しよう
よくわからないものに投資するのは非常に危険です。
例えば、先ほど例に挙げたビットコインへの投資話が来たとします。
ビットコインはそもそもどのようなもので、どんな仕組みで運用されているのか。
価格の上昇、下落要因は何かなど理解できている人はほとんどいないでしょう。
この場合、ビットコインに詳しい人にビットコインとは何か、そもそも投資対象として適正なのか相談するのがベストでしょう。
参考となる意見をもらうことで、考えが変わったり納得のうえで投資することができるでしょう。
全額を投資に回さないこと
お金を増やしたいと思うと誰もが一度は一攫千金を夢見てしまうもの。
早くお金持ちになりたいという気持ちから、手元にあるお金は全て投資につぎ込んでしまいたくなるものです。
しかし、実際に全額を投資に回すのは危険な判断です。
全て投資に回せばリターンは大きくなりますが、反対に損失も大きくなります。
そのような高リスクを背負って投資すると冷静な判断ができず、投資に失敗する可能性が高まるでしょう。
そこで、生活防衛資金を確保したうえで投資するのがおすすめです。
生活防衛資金を確保したうえで投資に回そう
生活防衛資金とは、不測の事態が起きて収入が無くなった時でも今の生活を維持するためのお金のことです。
例えば次のような状況です。
- 勤めている会社が倒産
- リストラに遭った
- 自分や家族が病気や怪我で長期で入院する
このような想定外のリスクに遭遇しても今まで通りの生活を維持できるよう準備しておきましょう。
生活防衛資金はいくら必要?
人それぞれ生活に必要なお金は異なるため、明確にいくら貯蓄するのがよいかは一概には言えません。
参考までに貯金の目安は、次の通りです。
会社員の人と自営業の人とでは確保する目安が異なります。
会社員の人は条件を満たしていれば失業手当をもらうことができます。
つまり、収入が全くないという状況を避けることができます。
失業手当を受給しつつ再就職先を探すことができるため、半年分ほど貯金しておけば安心でしょう。
一方、自営業の人は収入がなくなれば生活資金は貯金に頼ることになります。
すぐに新しい契約先が見つかれば良いのですが、簡単にはいかないでしょう。
大富豪の教え⑤ より良いところに住め
都会でも地方でもインターネットの通販を利用すると生活に必要なものはほぼ手に入るため、地方だから生活必需品で苦労するというケースは少ないでしょう。
しかし、それでも住む場所は重要です。
東京は企業が多いため、職業の選択肢が広がります。
その分、自分のやりたい仕事や給与の高い仕事を見つけやすいでしょう。
さらに、何でもお店が揃っていて、娯楽も多く集まっています。
このように、人生を豊かに送ることができるチャンスが広がっている場所に住むことも重要だということです。
年収は住む場所である程度は決まる
年収は住む場所によってある程度決まってしまう傾向があります。
東京は家賃が高い一方で、その分環境もよくチャンスも多い場所でしょう。
東京は大企業が多く集まっていて、年収も多くもらえますし、ビジネスチャンスも多いです。
すると優秀な人材が多く集まってきて、そういう人と接すると自分にとっていい刺激を受けることができるでしょう。
つまり、自分をよりよい環境に置くことはとても重要だということです。
家賃にお金をかけてもよい理由についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
大富豪の教え⑥ 今日から未来の生活に備えよ
人はいつか死にます。
年老いて死ぬ場合もあれば、事故や病気で死ぬこともあります。
だからこそ、今から将来に備えてお金をためておくことは重要です。
お金を貯めておけば、働けなくなったとしても金銭的な困窮をまぬがれ、若くして自分が死んでも大切な人や家族を守ることもできるでしょう。
健康長寿のために自分へ投資する
将来のためにお金の備えも大事ですが、心身の健康も大事です。
心身が健康でなければ、いくらお金があっても豊かな人生を送れているとは言えませんよね。
そこで今から健康のためにできることはすぐに行動しましょう。
具体的には次のようなことです。
人それぞれ必要なお金も人生の目標も違いますが、豊かな人生を送るために必要な行動をしましょう。
大富豪の教え⑦ 自分こそを最大の資本とせよ
お金を得るための最大の資本は自分です。
富める者と貧しき者、この間にある最も大きな壁とは?
とアルガドに尋ねます。
アルガドは、
動いた者とそうでない者の差だ!
“行動”した人にこそ微笑む、自分こそを最大の資本にせよ!
と答えました。
行動した人はお金を得ることができ、行動しない人はお金を得ることはできないと教えています。
失敗を恐れず行動した人がお金持ちになれるということです。
自分自身に投資する理由
自分に能力があれば、どんな逆境や困難も乗り越えることができるでしょう。
例えば、投資に失敗して1億円の借金を背負ったとしても、不屈の精神と行動力があれば返済できるでしょう。
そして、またチャレンジし成功を掴むことができるでしょう。
自分の周りから人が離れてしまったり、お金がなくなることもあるでしょう。
最終的に信用できるのは自分自身であるということです。
そこで、次のように自分に投資してレベルを上げておくのがよいでしょう。
知識と経験があればどこでも重宝される
これまで培ってきた知識や経験は貴重な財産です。
また、自分にはない知識や経験を持っている人は、他の人から魅力的に見えるでしょう。
つまり、貴重な知識と経験を持っている人は、どこに行っても重宝されるということです。
知識はインターネットを利用すれば簡単にしかも無料で得ることができます。
つまり情報収集能力は、現在ではほとんど差はないと言えるでしょう。
お金持ちになれるかどうかは行動できるかどうかで分かれます。
勇気をもって行動してみる
行動することはリスクを伴います。
例えば、投資をすればそれまで貯めたお金を失う可能性があります。
しかし、こうした失敗は自分が成長するための財産(経験)として残ります。
一方、お金を失うことを恐れて行動しないことは、成功もしなければ失敗もしないという状況です。
この本では、
どれだけ成功法則を学んでも行動を起こさなければ「成功」と「失敗」という財産を得ることはできない
バビロンの大富豪より
と教えています。
まずは行動してみましょう。
例え失敗しても貴重な経験を手に入れられため、自分自身のレベルは上がっているでしょう。
まとめ
バビロンの大富豪について解説しましたが、参考になれば嬉しいです。
私が最初この本を読み終えたときに思った率直な感想は、もっと若い時にこの本を読んで行動していたら、今ごろはお金に苦労しない豊かな人生を過ごせていただろうということでした。
この本では誰でもお金持ちになることができること、そしてどのようにすればよいのかが書かれています。
お金持ちになるための方法も難しいことはなく、誰でも実践できる内容であることが確認できたでしょう。
この記事が皆様がお金持ちになるための第一歩として役立てば嬉しいです。
今から行動して、将来お金持ちになって豊かな人生を歩めるようにしましょう。