流されない生き方を選ぶ|40代から学んだお金と情報のリテラシー

朝の自然光が差し込む書斎で、30代の日本人男性がノートPCの前に座り、静かに考えている様子。暖色系のやわらかな光が部屋を包み、落ち着きと知性を感じさせる雰囲気。 Mindset
朝の柔らかな光が差し込む書斎で、30代の日本人女性がノートを開き、穏やかな表情で書き留めている。学びや気づきを得て、自分と向き合う瞬間を象徴するシーン。

私は40代になって初めて、自分がどれほど無知で、簡単にお金と未来を失っていたかを思い知らされました。

きっかけは、長年安心のためにと払い続けていた「貯蓄型保険」の真実を知った瞬間でした。

「この保険なら、一生涯の安心と老後資金が同時に手に入ります」
20代の頃、営業担当のその一言で、それなら、と私は迷いなく契約しました。

それから十年以上、私は「将来のため」「家族のため」と思ってコツコツ積み立て続けました。

自分は将来を見据えた、賢い選択をしているとすら思っていました。

しかし40代半ば、ふと解約返戻金を調べた私は、愕然としました。

坂井
坂井

10年以上積み立てて利息が数百円って、嘘だろ?

これなら、ただ銀行に預けておいたほうがまだマシでした。

さらに解約すれば手数料が待っていました。

“安心のための保険”は、いつのまにか“資産を削り取る仕組み”に変わっていたのです。

その瞬間、私は初めて「自分は守られている」と信じていたものに裏切られた気がしました。

しかし本当は、誰かに裏切られたのではありません。

裏切っていたのは、他人の言葉を疑いもせず信じた、過去の自分自身だったのです。

私は気づきました。

お金を増やす前に、まず“真実を見抜く力”を身に付けなければ、

この気づきこそが、私の人生を変える転機となりました。

次の章では、なぜ私はこれほどまでに簡単に騙され続けたのか、そして同じことが今も多くの人に起こっているのか、その“心理の正体”を明らかにしていきます。

なぜ私は、カモにされ続けたのか

保険に限らず、私は20代から40代前半まで、何度も同じ失敗を繰り返してきました。

「貯蓄になる」「将来安心」「今だけお得」——
けれど「最終的には自分で考えて判断している」と勘違いしていたのです。

ところが現実は、判断していたのではなく、ただ“安心させてくれる言葉”を選んでいただけでした。

なぜか?
答えは簡単です。

私は「安心したい」「失敗を避けたい」という感情を満たす情報を鵜呑みにしていたからです。

投資でも同じでした。

「年利10%」「プロが実践」「誰でもできます」——
この言葉に触れた瞬間、私の頭はすでに“やってみよう”と決めていました。

言い換えるなら、「考えること」より「信じること」を優先していたのです。

つまり私は、「正しい情報を探していた」のに、「信じたい情報を集めて自分を納得させていた」のです。

今思えば、私は常に「自分を安心させてくれる誰か」に共感していました。

自分の頭で考え、自分の責任で判断するのではなく、「プロが言っているから」「みんなやっているから」という理由を探し、その言葉にすがることで不安を消そうとしていたのです。

しかし、その“安心感”はいつも突然崩れ去りました。

保険の返戻率を知った日のことは、今でも忘れられません。

十数年積み立てても、解約すれば元本割れ。

さらに「今やめると損なので、あと〇年続けた方がいいですよ」と言われたとき――
私は逆に冷静になれました。

「これで確信した。この人は自分の利益のことしか考えていないーー」

衝撃と同時に、静かな怒りが込み上げました。

しかしその怒りの矛先は、保険会社や担当ではありません。

向けるべき相手は、自分でした。

  • 説明を理解できなかったのに「わかりました」と適当にした自分
  • お金の話なのに、なぜか「面倒くさい」「難しそう」と感じて避けた自分
  • “自分は搾取される側にはならない”と根拠もなく思い込んでいた自分

こうして私は本質に気づいたのです。

「金融リテラシーが低いから損をした」のではない。

自分の“思考停止”こそが最大のリスクだったのだと。

この瞬間が、人生のターニングポイントでした。

ここから私は、投資や保険の仕組みだけでなく、「なぜ人は間違った選択をしてしまうのか」という“心理のしくみ”に向き合い始めたのです。

次の章では、私がどのようにして「気づき」を得て、情報を見抜く力を身につけ始めたのか。

その具体的なきっかけと、思考の変化についてお話しします。

私が目を覚ました瞬間

保険で愕然とした日から数日間、私は怒りで何も手につきませんでした。

「自分は家族のために正しいことをしていた」と信じていたのに、それが実は「自分の将来を削り続ける行為」だったと知ったショックは大きかったです。

夜になると天井を見つめながら、「このまま老後を迎えたら、人生はどうなるのだろうか」と不安に押しつぶされそうでした。

あるとき、思いがけない出来事がありました。

親友と、久しぶりにお酒を飲みに行ったときのことです。

いつものように他愛もない会話をし、将来の話になった瞬間、彼がこう言いました。

親友
親友

実はさ、前からNISA(※旧NISA)やってるんだ。
保険は全部解約して、その分を高配当株とインデックスに回してる

その一言に、私は息をのんだ。

「金融に無頓着だと思っていた友人が、私より先に“お金を働かせていた”」——
その現実が、胸を突き刺した。

“知らないことを避けてきた自分”を痛感した私は、10年以上の積み重ねが一瞬で無意味になったように感じました。

親友との会話で動揺していた私は、「自分が知らない世界がある」という事実を突きつけられました。

夜、帰り道に書店に立ち寄り、手に取ったのが『金持ち父さん貧乏父さん』でした。

正直、それまでも表紙は何度も目にしていました。

しかし、“投資で失敗してきた自分が読む資格なんてない”と、無意識に避けていたのです。

けれどその日は違いました。

「このまま何も変わらなければ、私は一生、搾取され続けるのではないか」

そんな恐怖が私の背中を押しました。

本を読み始めると、私は衝撃を受けたのを今でも覚えています。

「お金のために働く人」と「お金を働かせる人」では、人生の終わり方がまったく違う。

問題は収入の多さではなく、お金に対する考え方にある。

これまで私は、「投資で儲けるか、損するか」ばかりを気にしていました。

しかし本に書かれていたのは、そんな小手先の話ではなかったのです。

どんなに頑張っても労働者はお金持ちになれないこと、資産と負債の違い、だからお金持ちになるには資産を買う必要がある。

まるで胸ぐらを掴まれたような衝撃でした。

私はその瞬間、これまでの人生が“選択の連続”ではなく“思考停止の連続”だったことに気づきました。

  • 営業マンにすすめられたから保険に入った
  • ネットの記事が言っていたから投資を始めた
  • セミナーに参加すれば手っ取り早くお金持ちになれる方法がわかる

私は「選んでいた」のではなく、ただ「従っていただけ」でした。

夢中で読み終えました。

心の中に小さな光が見えてきました。

私は生まれて初めて、“金融リテラシーとは知識のことではなく、自分と家族の人生を守る力なのだ”と理解したのです。

次の章では、私がどのようにして「情報を見抜く力」を身につけ、自分の人生の主導権を取り戻していったのか。

その具体的な思考法と、誰でも今日から始められる実践ステップをお伝えします。

「考える力」を取り戻すために

私は痛感しました。

お金を増やすよりも前に、まず身につけるべきは「正しい情報を見抜く力」だということです。

世の中には善意の顔をした危険な情報も多く存在します。

ここからは、私が実際に実践している“情報を見抜く5つの視点”を紹介します。

情報を見抜く5つの視点

リテラシーとは、知識を詰め込むことではありません。

「本当かどうかを一度立ち止まって考える力」です。

そのために、私が今も大切にしている5つの視点を紹介します。

① 誰の利益のための情報か?

広告・記事・営業トーク。

どれも「あなたのため」と言いながら、実は“発信者の利益”を優先していることが多いでしょう。

その言葉が「誰を得させ、誰を動かしたいのか?」を一度考えてみてください。

そこに意図を見抜くヒントがあります。

② 一次情報はどこか?

SNSやまとめサイトは“誰かの意見”の上に成り立っています。

数字・データ・制度——元となる一次情報を確認する癖をつけるだけで、9割の誤情報はふるい落とせます。

③ リスクとリターンのバランスは合理的か?

「儲かる」「得する」話ほど、裏に“見えないリスク”が隠れています。

利益を語る人は多いですが、リスクを語る人は少ない。

両方をセットで提示している情報だけが、信頼に値します。

④ 自分の感情で判断していないか?

「怖い」「すぐ欲しい」「今しかない」——
こうした感情が動いたときこそ、一度深呼吸。

感情が揺れた瞬間が、思考が止まる瞬間です。

冷静になった翌日に決断する。それだけで、多くの失敗は避けられます。

⑤ 決断を急がされていないか?

本当に良い選択肢は、あなたが納得するまで待ってくれます。

「今だけ」「すぐ」「限定」という言葉で追い立てる提案ほど、後悔を生みます。

時間をかけて考えられない提案は、慎重に見送る例もあります。

これらの視点は、特別な知識がなくても使えます。

「疑う」ことではなく、「確かめる」こと。

それが、自分とお金を守るための最初のステップです。

次の章では、この5つの視点を持った先にどんな変化が起きたのか。

リテラシーが“人生の安心”をどう変えるのかをお伝えします。

リテラシーを持つことで人生はどう変わるか

40代半ばでようやく金融リテラシーに目を向けた私は、驚くほど心が穏やかになりました。

「お金の不安がなくなった」というより、“不安に振り回されなくなった”のです。

以前は、ニュースの「暴落」「円安」「物価高」という言葉に反応して、気づけばスマホで検索し、焦って判断を誤る自分がいました。

けれど今は、情報を見た瞬間に考えます。

「誰が、何の目的でこれを伝えているのか?」と。

それだけで、心が落ち着き、必要な行動だけを選べるようになりました。

資産が増えたことよりも、「自分で考え、自分で決められる」ようになったこと。

それが、何よりも大きな変化でした。

リテラシーを持つというのは、難しい経済用語を覚えることではありません。

「流されずに生きる力」を手に入れることです。

この力さえあれば、どんな時代でも、自分の人生を自分の意志で選べます。

私は50代になった今でも思います。

20代や30代のときに気づけなかったことを、40代で学べて本当によかったと。

そして——気づくのが遅すぎることなど、ひとつもない。

人生を守る力は、何歳からでも育てられるのです。

人生の選択を誤らせるのは、無知ではなく「考える時間の欠如」かもしれません。

まとめ

私たちは、正しい情報ではなく「信じたい情報」に騙される。

けれど一度“考える力”を取り戻せば、搾取されにくくなると感じる場面もあります。

今日からできることはシンプルです。

情報を見たら、少し立ち止まって考える。
——それだけで、人生の軸は少しずつ、自分の手に戻ってきます。

金融リテラシーとは、お金の勉強ではなく「生き方の選択権」を取り戻すこと。

そして、その第一歩は、今この記事を読んでいるあなたの中ですでに始まっています。

今日から、あなたの“考える時間”が人生の資産になります。

もう誰かの言葉ではなく、自分の判断で生きていきましょう。

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📄 免責的注記
※本記事は筆者の体験に基づく一般的な内容です。
特定の投資行動を推奨するものではなく、あくまで「考え方の一例」としてご参考ください。

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